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CO2では、つくられた映画を集めて観て騒ぐ映画祭をイメージしている訳ではない。自分が映画を“つくる人”でありたいと思うシネアストの想いに賭けて制作助成し、出来上がった映画を観るエキシビション(展覧会)を目指している。その意味ではノンコンペ(非競争)であることが望ましい。つまり、観客が判断し、売れるかどうかで評価が決まる―というのがあるべき姿であり、CO2も出来る限り早い段階でそこに到達したい。

今回、ほぼ同じように新人監督に焦点を合わせて運営されている釜山国際映画祭PPP部門(Pusan Promotion Plan)の中のNDIF部門(New Director in Focus)の最新作『Sundays in August』と、その監督をCO2に招待したのは大きな意味を持つはずだ。

CO2のユニークなところは、“つくる人をつくる”ためだけではなく“つくる人のサポーターもつくろう”としていることだ。スタッフ・キャストを提供するインターン・スタッフ制度や制作ワークショップの開催は、そのための画期的な手法だ。そして映画制作の全プロセスをオープンにしたことで、誰もが参加でき、“観る人もつくる”ことになった。多分このような展開の行き先に「シネアスト・ヴィレッジ」のカタチも見えてくる筈だ。これからも、さらに多くのシネアストとサポーター、そして観客の参加を心から求めてやまない。
(CO2総合プロデューサー 康浩郎)


いよいよ第2回が始まる。第2回CO2は継続に向けてより一層作品のステップを上げることになった。昨年のテーマは「物語」の構築であった。そして今年はというと、選考委員の中でもなんとなしに「キャラクター」という言葉が呟かれた。そう、物語があってそこにあるキャラクターが現れる。ここでなにかが起こる。それが映画である。当たり前のようだが、これが若い映画作家達の作品で抜け落ちた部分だった。物語だけではなく、そこに登場する者に魅力をもたせる事が出来なければ、それは演出不足であり、監督の力量が問われる結果であるのだ。

今回、企画制作部門ではそれを助けるように多くのプロの俳優さんたちに協力頂けた。これは、監督の意図をより一層体現させる為には重要な役割を担い、効果的な成果をあげるだろう。このような課題を与えられた彼、彼女らが、どのようなキャラクターを描いたかも、観る上で楽しんでもらいたい。また、今年の作品には昨年度のインターン・スタッフでの参加から随分成長し、技術スタッフとして活躍する者もいた。CO2にあって映画はもう観るだけではなく、まさに参加するべきものになってきた。

映画はようやく作りたい人々に、参加したい人々に開かれつつある。映画の中でぶつかりあったキャラクターとキャラクターが再びHEPであいまみえるこの模様を、今年は三日間体感してほしい。
(CO2 上映・制作支援プロデューサー 富岡邦彦)



羽野暢監督作品『モスリン橋の、袂に潜む』(2006/DV/90min)
○監督・脚本・編集/羽野暢 ○助監督/中路明、熊木裕、韓成南 ○撮影監督/加藤哲宏 ○撮影助手/井戸田恭行、油利衆 ○照明助手/平島亮、濱田憲司、五味聖子 ○録音/三上良太 ○音楽/渡辺崇 ○メイク/窪田弥生 ○特殊メイク/渡辺香代 ○衣装/藪野麻矢 ○制作/田中宏明、飯森良平、波多野亮平、松下周平 ○アソシエイトプロデューサー/上野央 ○ラインプロデューサー/城内政芳
●出演/栗田正寛、木本順子、加藤千果、浅井誠、河村宏正、豊田禎子、牧野鏡子
昭和初期を想わせる架空の島「カンテラ島」を舞台に、カメラマンの青年と島の因習に囚われた娼婦の愛憎メロドラマ。昨年のオープンコンペ部門で「雨池十八丁目の淵の中」が最優秀賞を受賞した羽野暢監督作品。

これは、とある遊郭の島を舞台に繰り広げられるサスペンスです。巨大な魚が客達を喰らうという噂を、主人公は娼婦達と夜を共にしながら解いていきます。皆さんも一緒にこの作品の世界に入り込んでみてください。(監督:羽野暢)
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神農了愛監督作品「バロック的狂躁曲」(2006/DV/75min)
○監督・脚本・美術/神農了愛 ○助監督/木村文洋、北上伸江 ○撮影/柳田純一 ○撮影助手/浜野真行、南原 成秋 ○照明/平島亮 ○録音/川畑悦子 ○録音助手/澤一成 ○衣装/植田昇明 ○メイク/松本さえ ○美術/鍵谷量子 ○小道具/榎本心一郎 ○統括/菊池正和 ○制作/原迅、大庭高志 ○制作助手/能勢浩資、入口夕布
●出演/奇異保、副島新五、大野世姿、山田聖子、藤原康太郎、平原夕馨、塚本修
女装した中年男が「私は人を殺した」と警察に出頭する。この男の記憶はあいまいで、謎めいていた…。05年に宝塚造形芸術大学を卒業。在学中から短編作品を撮っていた神農了愛監督長編2作目。

イギリスのある政治家の言葉に「志をたてるのに晩すぎるということはない」というのがあります。今作ではバロック主義の要素を交えた映像と音楽である男の転機を描きました。楽しんで見て頂ければ幸いです。(監督:神農了愛)
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板倉義之監督作品「にくめ、ハレルヤ!」(2006/DV/75min)
○監督・脚本・編集/板倉善之 ○助監督/伊月肇、剱妙子 ○撮影監督/高木風太 ○撮影助手/高田慎助 ○照明助手/星野あい ○録音・音楽/松野泉 ○録音助手/余合祐加子 ○メイク/窪田弥生 ○メイク助手/竹岡美華 ○美術/内堀義之 ○美術助手/岡藤真依 ○衣装・編集補助/奥井朗海 ○記録/園部典子 ○制作/桝井孝則、奥秀孝、葛原亜也子、塩川節子 ○ラインプロデューサー/城内政芳
●出演/苧坂淳、藤本七海、長綾美、西村仁志、渡辺大介、デカルコ=マリィ、平松実季、絵沢萠子、谷口勝彦、森川法夫
震災で両親を失い叔父の家で育った裕人。ある日祖母から、妹がいたことを知らされ、その妄想に従って妹らしき少女を連れて逃亡し…。大阪芸術大学の卒業制作『日の底で』が京都国際学生映画祭入選した板倉監督の長編2作目。

映画は物語を語る装置ではない、とはよく言われていることかもしれませんが、今回は物語の映画を撮ろうと決め制作しました。フィクションの中でしかありえない現実の瞬間を、この作品をご覧になった方に少しでも感じていただけたら幸いです。(監督 板倉善之)

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吉田浩太監督作品「お姉ちゃん、弟といく」(2006/DV/43min)
○プロデューサー/後藤剛 ○監督・脚本/吉田浩太 ○撮影/南秋寿 ○撮影助手/向山英司 ○照明/関根謙一 ○照明助手/木津俊彦、高井大樹 ○録音/島津未来介 ○美術/小林憲史 ○装飾/山下知恵 ○メイク/河野顕子 ○メイク助手/知野香那子 ○助監督/羽渕秀和、宮本亮、西川史恵 ○制作/小林憲史、村山圭吾 ○音楽/スキャット後藤 ○編集/今泉力哉
●出演/江口のりこ、菜葉菜、中村邦晃
弟に自分のパンツを盗まれてしまう姉、「なぜ、私のパンツなんか…」そんな疑問は、おかしな方向へと進展する…。現在、清水崇監督作品などの助監督を務め、自主映画製作も監督する吉田監督が新進若手女優と組むコメディ。

この映画は「芝居を撮る」という簡潔なモットーで作られました。
だから、役者さんの芝居を見てください。
その芝居を、素晴らしい画、光、音、つまり、素晴らしいスタッフが、「映画」に仕立ててくれました。(監督:吉田浩太)

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児玉和土監督作品「ひかりのくに」(2006/DV/80min)
○プロデューサー/間瀬英一郎 ○監督・脚本・編集/児玉和土 ○撮影・照明/秋谷謙太郎 ○録音/新垣一平 ○美術/奥定正掌 ○衣装・小道具/三好麻衣 ○ヘアメイク/佐々木瞳、佐藤美雪(Que hair) ○製作主任/槇岡裕一 ○製作進行/広岡知人 ○メイキング/西晶子 ○助監督/奥定正掌、三好麻衣 ○ケータリング/辻田芳文 ○応援/山口大輔、川上聖子、永井聡子、多久間知宏 
●出演/吉岡睦雄、遠藤祐美、藤川俊生、小深山菜美、鐘築建二、扇田拓也、川淳平、加藤順子、深月ユリア、平賀幸則、谷津勲 
海辺の小さな町。ミサキという青年が蝶狩りに来た。青年は数年前に隣町で起こった誘拐犯に似ていたために奇妙な憶測が起こる…。大学院で映像文化について研究する傍ら、映画美学校で製作を学んだ児玉監督の奇妙な人間ドラマ。

廿一世紀の日本で西部劇を撮ろうとしたら、浦島太郎になりました。
泡にはじけて失楽園と化した竜宮城下、男共女共が玉手箱を巡って
哀しく陽気に戯れます。現代の御伽噺、開けて吃驚の結末はいかに?(監督:児玉和土)

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「脂汗、共存空間、課長宇宙」 (2005/DV/14min)
○監督・脚本・撮影・編集/松本邦雄 ○スチル/平石波津美
●出演/後藤篤哉、中村神無、川上七瀬

課長は混乱していた。愛人と逢引の際、いないはずの妻が現れ三人の奇妙な空間がループする。元ラジオ・ディレクターによる不思議な映像体験。

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「OUT OF THE DARKNESS」(2005/35mm→DV/17min)
○監督・脚本・編集/ NicholasRucka ○エグゼクティブプロデューサー/AlMarkovitzM.D.&LindaMartin 
●出演/PatriciaAgeheim、TommyGuiffre、KellyMcAndrew

妻との口論の末、酔いつぶれた男の前に現れた見知らぬ女。夢とも現実ともつかぬ恐怖が男を襲う。ニューヨークからCO2に参戦。
 
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「壊したいおもちゃ」(2005/DV/29min)
○監督・脚本・編集/坂井田俊 ○撮影/坂井田俊、鈴木宏昌 ○録音/吉田雄一、大西広行、加賀賢三、野田涼平
●出演/漆原充、小林翔

殺人を犯した少年と、殺人願望を持った少年のあてのない二人旅。乾いた距離感で少年心理をえぐる。バンタン映画映像学院卒の監督作品。

 
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「放課後ノート」(2005/DV/28min)
○監督・脚本・編集・音楽/田中智章 ○撮影・照明/江口佑 ○撮影助手/唐城佳澄 ○制作/渡部真希
●出演/宮本奈津美、相内友美、岸野聡子、武子太郎、三好雅人

山村の廃校で三人の女性によって描かれる“心の距離”をめぐる物語。巧みな行動心理が心を揺さぶる。関西大学社会学部マスコミ専攻卒生作品。
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「二羽、三羽、鳥」(2005/DV/10min) 
○監督/郡司正人 ○脚本/福原大介、郡司正人 ○撮影/上田平一則○録音/小野寺剛 
●出演/塚原大助、平山佳子、祝子、菊池 徹

「赤ちゃんができたよ」妻の言葉に世代交代の波が押し寄せる。人生の境界に立たされた男の悲鳴が無人の海に鳴り響く。第1回CO2オープン・コンペ部門に続き連続入選。
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「モリムラ」 (2005/16mm/33min)
○監督・脚本・編集/村山圭吾 ○制作/三好麻衣 ○撮影/伊藤学 ○照明/岡田剛 ○録音/圓若創 
●出演/東哲哉、佐藤智幸、さわいりしのぶ、山口智恵、内木英二

奇妙な家族関係が続く森村家に5年振りに現れた長男とその彼女。現代社会をシュールな笑いを織り交ぜて軽快に描く映画美学校出身の16mm作品
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「洗い場」(2005/DV/10min)

○監督・編集/根路銘瞬 ○撮影/児山隆 ○録音/植田毅彦 ○助監督/島田憲司 ○記録/岩沢寛
●出演/中村亮介、桐山浩一、段野陽介、稲垣あけみ、中村玄悟、平林鯛一、長田結花、菊地奈緒

昼時の社員食堂に突如強盗が舞い込んできた。2004年度映像テクノアカデミア映画学科・卒業制作作品。

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「ホテル・ウォータームーン」(2004/16mm/59min)

○脚本・監督/河原涼太郎 ○製作/笹岡幸三郎 ○プロデューサー/大庭功陸 ○副プロデューサー/大橋泰一 
●出演/澤井隆輔、斉藤悠、猪又正晴、中村優子、布川ゆかり、古閑美恵、島村俊明、深水三章、光石研

愛郷心あふれる熊本を舞台に、思春期の悩みと周囲の関係を実存するホテルをモチーフに描いた青春映画。日本映画学校卒生の16mm作品

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「わざわざ下北沢」 (2005/DV/27min)

○監督・撮影・編集/木村文昭
●出演/木村光光、木村文昭

ギャンブルに凝った夫を捨て、東京に住む息子の下へ訪れた歌手志望の母を追ったドキュメンタリー。

 

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「ちえみちゃんとこっくんぱっちょ」(2005/DV/50min)

○監督・脚本・編集/横浜聡子 ○制作/矢野由紀、大川哲史、成田生 ○演出/長島良江、橋詰和幸、粟津恵子 
●出演/鈴木由美子、森下法雄、工藤麻奈美、百田一枝、吉岡睦雄、大川哲史、肥後克子

全編津軽ロケで製作された歯科技工士の女と幼馴染みちえみとの関係をめぐる物語。映画美学校高等科卒の監督作品。

 

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「ワード・インザワールド」 (2005/DV/20min)

○監督・脚本・撮影・編集/佐藤良祐 ○音声/加藤麻矢 ○助監督/山田まよ、加藤麻矢 ○照明/増田佑可
●出演/立石草太、奥村美知奈、佐々木健、竹内靖浩、田中博之

半年間微震が続く街で、60年に一度の大流星群を観測した帰り、友人が殺害される。どんよりと広がる空気感を映像に埋め込んだ名古屋出身監督作品。

 

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「Catchball With 二コル」 (2005/DV/60min)

○監督/浅野晋康 ○撮影/浅野晋康、月永雄太 ○撮影助手/松永大輔 ○脚本/服部竜三郎、浅野晋康 
●出演/服部竜三郎、山本百合子、DenisCordier、深堀玲子

兄妹の住むアパートに突如現れたカナダ人ニコル、細やかな演出で見せる良質な人間ドラマ。2004年PFF入選経歴あり

 

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デジタル・オムニバス「三人三色」Digital Short Films By Three Filmmakers 2005
( 2005 /DV/韓国・日本・タイ/105min. 製作:チョンジュ国際映画祭)

「Magician(s)」監督:ソン・イルゴン 
「Worldly Desires」監督:アピチャッポン・ウィーラセタクン
「Haze」監督:塚本晋也

チョンジュ国際映画祭がアジアの若手監督に依頼し製作されたデジタル・オムニバスの日本プレミア上映。

今年は韓国の新鋭で「スパイダー・フォレスト」などが知られるソン・イルゴン、タイ映画でカンヌでも数年前から高く評価されるアピチャッポン・ウィーラセタクン、そして日本からは塚本晋也が参加。日本初上映!

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柴田剛監督作品「おそいひと」( 2004 /DV/ 日本/ 83min. 製作:シマフィルム)

監督:柴田剛 
出演:住田雅清、堀田直蔵、とりいまり

住田雅清。重度身体障害者。電動車椅子で移動し、ボイスマシーンで会話を交わす。新人ヘルパーに恋心を抱いた住田は、自分の中で整理しきれない違和感が少しづつ肥大し、加速していく。

ロッテルダム映画祭等世界各地で評価を得た『NNー891102』の俊英、柴田剛監督。本作品は東京FILMEEX2004で日本代表作品に選出。

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イ・ジンウ監督作品 「Sundays in August(八月の日曜日)」
( 2005 /DV/ 105min. 製作:INDIESTORY)

監督・脚本:イ・ジヌ 
出演:ヤン・ウニョン、イム・ヒョンク、オ・ジョンセ 

ホソンは妻のミンジョンと一緒に乗っていた車で事故を起こした。ミンジョンは昏睡状態になる。ある日ホソンは妻が残した「八月の日曜日」という本の中にある男のサインを発見し嫉妬するが…。

プサン国際映画祭の助成で製作された韓国のインディペンデント映画。昨年のプサン国際映画祭で公開されたばかりのプレミア上映

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