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大森
康宏(国立民族学博物館教授)
・音の使い方に問題がある。映像作品としては、カメラワークや
セッティングはうまい、感心した。
・企画案のタイトルだけを見ると「愛」「冒険」「革命」の意味を
理解しているとは思えない。
・音10年というが、音は映像以上に難しい。
バックアップが必要だろう
太田 米男 (大阪芸術大学芸術学部教授)
【過去の代表作品】
演出面で引き込まれる要素があり、単に感性だけでない技量を感じた。特に、自転車の男とダンプの絡みの表現など、細部に映画を知っているなと思わせる表現があった。全体的には、もう少し整理すれば、良質の作品になったと思う。
【企画作品】
思いつきや興味から、ドラマを組んでいる感がある。主人公や登場人物のキャラクターが希薄。性的な暴行を受け、心を閉ざした主人公が、「未来に絶望して、町を出る」という設定だけでも疑問を残した。それが、多重人格の矛盾なら、企画として判りやすく説明する必要がある。
黒沢 清 (映画監督)
いたるところに才気がみなぎっている。それでよくぞ100分を持たせた。いいと思う。出された企画は既に脚本の体裁になっていて頼もしいと言えば頼もしい。その分細かい不安もある。これって『ナショナルアンセム』(過去の代表作品)より面白い物語なんだろうか。まあでもこの人なりの確信があるのだろうから、脚本なんかはどうでもよくて、全面的に任せてもいいのかもしれない。
松村 厚 (第七藝術劇場支配人)
過去の代表作品の冒頭の不発弾が工事現場から発見されてからの不穏な画面の連鎖は特筆すべきものがある。だがその後の刑事などが出てきてからのドンパチがどうも私的にはいただけなかった。かなり力のある人だとは思う。新企画は全く魅力を感じられないのだが、「リチャード・フライシャーのごとく物語は冷徹に進み、ブニュエルのごとく不可解な様相を見せ、デ・パルマのごとき衝撃のラストを迎える」という企画意図に賭けてみたい気がする。
富岡 邦彦 (プロデューサー/PLANET+1代表)
過去の代表作品の「ナショナルアンセム」は100分という長時間を次の展開が見えないまま見せきる力を感じさせられました。すでにある何かに「似ている」という批判はすでに聞き及んでいましたが、それを越える力はあるという判断になります。それは現在のインディペンデント映画が田舎への逃亡する「癒し」の方向に、向いた作品が多いのに対して都市を堂々と捉えたという希有さも重要な点だと思います。今回の企画は前作とうって変わって荒唐無稽でナンセンスなものですが、バカバカしい物語を補強するに足るアイディアが出てくる可能性を感じさせてくれます。脚本を完成させる過程がかなり重要になるでしょう。SFでもコメディでの寓話でもない都市型の荒唐無稽世界を構築する可能性は大いにあるでしょう。 完成させる可能性については不安点もありましたが、面談の結果、厳しい助言に対して対抗する言葉も持っておられると判断します。
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