第5回シネアスト・オーガニゼーション 大阪エキシビション
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takahashi akihiro
一言コメント
最近考えているのは生真面目とユーモアの戦略的互恵関係について
ですが、以前/以後を決定づける何かについて、
「価値がある」ということについて、そんな感じで真摯にやってみようと思います。
 
プロフィール
2002年、日本大学芸術学部映画学科卒。
2008年、ウェブシネマ『たとえば、てるみの場合。』を発表、
また、前年の水戸短編映像祭にて準グランプリを受賞した『最後の怪獣』が、
第4回CO2オープン・コンペ部門最優秀賞を受賞。
 
QuickTime
 
選考委員会からのコメント
沖島氏:これだけ現実世界への違和感を感じ続けると、人間はその中、変身(怪物化)を遂げるでしょう。“人間を不変なものとして描かない”制作意図に期待します。
勝村氏 :企画書に書かれている「任意の希望」より曖昧な絶望自体をどう描くかという映画になるのかな、という気がします。しかし やろうとしていることは明確でかつまた、大変高い志を感じます。出来上がり、期待しています。
七里氏 :「最後の怪獣」を最初に観たときにも言いましたが、君の映画に取り組む姿勢には、好感を持っています。だから、自信を持って、君の映画を作ってください。出来上がりを楽しみにしてます。あ、エキストラいる?
 
受賞作品
タイトル
『ある光』

企画意図
今回、この企画を考えるにあたってあらためて思ったのは、「真に迫るもの」を創りたい、そして「希望」について描きたい、という二つのことだ。
その先にこそ、今日的な「感動」があるのではないか、と思ったからだ。

「真に迫る」とは、つまり「もっともらしい」ということで、ここでいう「もっともらしい」とは、映っている人物が自然な/自律した存在であるように見える、ということに留まらず、描かれている内容が(たとえ荒唐無稽な設定であれ)この現実の世界に通底するなんらかの原理に即しているように思える、ということだ。

もうひとつ、「希望」なるものについて考えるとき、まず整理しておくべきは、今日的な「絶望」ということになるのだろうが、「絶望」という響きは大袈裟なので表現を変えると、それは「大体のことはたかが知れていて、この先たいしていいことも起こりそうにない」という気分のことで、となると、たとえば先の「もっともらした」をツールとして「たいしたことを起こす」ということこそが、イコール「希望」を描くということになるのではないだろうか。

また、万人にとって確固たる「希望」がある/ないというよりはむしろ、各々が各々の状況を各々の主観でもって「希望的」(あるいは「絶望的」)だと認知する、という視座に立った方が、今や「真に迫っている」気がするし、そういった作用が作中人物間のみならず、観客とスクリーンとの間にも起こるのだとしたら、そのことは「感動的」或いは「豊かなこと」だとは言えないだろうか。

そうなると、おのずと今回のテーマはハッキリする。
目指すのは、「真に迫っている」がゆえに「偶発的にそう認知されたものとして描かれる希望」への、複数の視点による検証。つまり、「任意の希望」についての群像劇である。

あらすじ
ある女が、死んだ。
その女には、出口栞という名前があった。今はもう名前しかない。
彼女の恋人であった田伏悠は、彼女の遺骨を摂取することで、彼女であると思っていたものが、決して彼女としてだけ存在していたのではなかったということを自らの身体を通して知るに至る。

彼女の兄であり唯一の肉親でもある出口真之は、その欠損についての説明を科学の視点からつけようとする。

彼女の友人として奇しくもその最後の瞬間に立ち会ってしまった柚原卓人は、半ば本能的に見て見ぬゆりをしていたものを遂に目の当たりにしてしまったことに気付かないまま、それどもしたたかに生き抜こうとする。

彼女の仕事上の接点があったに過ぎない南雲宗介は、しかし彼ら三人への取材をこころみることで、彼女を死に至らしめたもの、さらに大勢を死に追いやりかねないものを言葉にしようとする。

そして、彼女とはまったく無縁の少年である野口宏は、それこそ無縁の生活を送ることで、間接的に彼女を弔う。

残された彼ら五人の共通するのは、彼らには名前のほかに身体があり、その身体には光があたることだ。



主催:シネアスト・オーガニゼーション・大阪エキシビション実行委員会
(大阪市ゆとりとみどり振興局文化部内)

CO2運営事務局
〒531-0072 大阪市北区豊崎5-2-2-5F(株式会社パトリア内)
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